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ラジエーターの点検・修理 |
オーバーヒートの原因 |
オーバーヒートとは、エンジンが正常に機能するための適正な冷却水の水温を
超えて熱くなった状態です。原因としては、「冷却液不足」など「冷却システム」
のいずれかが故障すると起こりますが、エンジンオイル不足などの「潤滑システム」
に異常が起こった場合も発生することがあります。
オーバーヒートの状態が進むと「シリンダーヘッドガスケットの破損」や
ピストンなどのエンジン内部に焼き付きを起こすなど、重大な損傷を与えることが
あります。
ラジエーターに関しては、以下のような原因、要素があります。
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ラジエーターの水洩れ(漏れ)の原因 |
●内部圧力によるもの
●事故、飛び石などによるもの
●振動による破損
●接触部品による破損
●水など外部要因による腐食
●オーバーヒートによるプラスチックタンクが劣化してからの破損
●過加圧、事故などによるカシメの緩み
●耐用年数経過によるもの
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ラジエーターコア内外の詰まり |
内部
●クーラントの固形化
●水垢、さびの固形化
●2種類以上のケミカル品による化学変化による固形化
●オイル、カーボンの混入(ヘッド ガスケット等が飛んだ場合)
●トルコンクーラー破損による白濁化
●エンジンを修理したら沈殿していた汚れがラジエーターに回った
●ラジエーター水漏れ防止剤が内部で固形化
外部
●草、土による詰まり
●融雪剤による詰まりと腐食化
●塩風による腐食化
●亜硫酸ガス、アンモニア、農薬による作業環境にての腐食化
●フィンが寝てしまって風を通さない
洗車時にカーウォッシャーでグリル内部を洗浄した時にフィンを潰し
オーバーヒートする事があります。(中型車・大型車に多くみられます)
事故などでフィンを潰し放置した場合も風の抜けは悪くなります。
豪雨などで水溜りを走る場合、水圧でコアが傷つくことが有ります。
酷い時にはチューブまで傷つけてしまい、水漏れを起こす事もあります。
ラジエーターフィンの内側にルーバーと呼ばれるきざみがあります。
フィンの汚れは洗浄によりある程度とれますが、ルーバーの汚れは
なかなか取れません。近年はますます細かくなり性能が上がる反面、
詰まりやすくなっています。ルーバーの汚れは冷却に相当の影響を与えます。 |
ラジエーターの寿命 |
7年位経過しますとラジエーターの放熱が急速に落ちます。
コアを取り替えるか新品にする必要があります。
(コア替えは銅タイプのみ対応) |
エア抜きが不十分、クーラント不足 |
エア抜きは十分に行ってください。
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ラジエーターキャツプの不良 |
経年劣化により加圧力が落ちます。 1年で0.1kg落ちると記載している
メーカーもあります。(※NGK-ホンダ いすずの純正品)
ゴムの劣化は相当早く進みます。 |
ラジエーター周りの点検箇所 |
冷却液量のチェック
リザーバータンク内の冷却液の残量が規定内にあるかチェックします。
減っている場合は冷却液を補充しますが、極端に減っている場合は、
ラジエーター本体やラジエーターキャップ、ホースから漏れている可能性があります。
冷却液が徐々に減っているケースでは、漏れている部品の特定が
困難な場合があります。その場合は整備工場で点検してもらいましょう。
ラジエーター本体や各種ホースなどの漏れチェック
停車したクルマの下回りに冷却液が漏れていないかチェックします。
液だまりができている場合は、どこから漏れているのかを特定します。
液漏れの発生しやすい箇所には「ラジエーター本体」「ラジエーターホース」
「ウォーターポンプ」などが挙げられます。
応急処置としてラジエーター本体の漏れの場合は市販の漏れ止め剤、ホースから
の漏れの場合は専用の補修テープなどが有効ですが、それでも高確率で漏れるので
応急処置後は整備工場で正しい対処をしてもらいましょう。
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ラジエータータンクの変色 |
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LLC(ロングライフクーラント)の劣化によって、ラジ
エーター内部にさびが出ている可能性があります。
もともとは黒ですが、黄や白に変色していたら一度
点検をオススメします。
日産車、マツダ車、スバル車、ミツビシ車の一部車両
は、色が変わらず解りにくいものもありますので要注意です。
日ごろの点検や消耗品の交換が寿命を延ばします。 |
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右上の画像は変色後のタンクです。
右下の画像は正常時のタンクです。
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オーバーヒートした場合のラジエーター内部 |
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一度オーバーヒートさせてしまったら、ラジエーターの
寿命は著しく低下します。内部に水玉のようなものが
出来て、そこから皮膜が剥がれて、冷却水の漏れの
原因になります。 |
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右上の画像はオーバーヒートしたラジエーター
タンクの内部です。ぽつぽつと、丸い水玉の
ようなものが見えます。
右下の画像は正常なタンクの内部です。
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